零細出版社で働いたら…ひどかった

去年(2024年)の8月に、未経験ながら出版社に採用されて舞い上がっていた私。

映画のように過去に戻れるなら、張り倒したい。

今回はこの会社で溜まった不満と鬱憤を成仏させていきたいと思います。

もちろん私にも落ち度はあったと思うので、あくまで私視点の話ということで聞いていただければと幸いです。

目次

教育体制が全くない

最初の3カ月は試用期間というのはよくあることだと思うのですが、その間に教育が全くないのはびっくりしました。

びっくりというか、率直にありえない。

研修がないのはもちろん(?)、マニュアルの一枚もありませんでした。

そんな状況の中飛んでくる指示は「過去の記事を読んでおいて」「読者が一気通貫で読めるような記事を書いて」のようなふわふわしたもの。

さらに、記事を書くための情報源を一括で渡してくれないのも書きづらい要因でした。

一番最初の仕事はインタビュー記事の執筆でしたが、インタビュー音源の文字起こしを渡されて、あとからインタビュイーの本やら冊子やらを渡されてと情報がバラバラ送られてきて何度も書き直しになりました。

慣れない環境、書き方のレクチャーもない、何がいい記事かわからない、あとからあとから情報が追加される、この三重苦、いや四重苦で誰が満足のいく記事を書けるでしょうか?

少なくとも私には無理でした。

案の定インタビュー記事はボツになり、次の記事を書くことになりました。

2記事目の指示は「インタビューだけだと情報が足りないから適当な本を買ってきて情報足しといて」でした。

どんな本を買えばいいの?情報を足すってどの程度?

私の頭の中は疑問符で一杯。

それでもなんと書き上げたら「本から引用しすぎ。著者に見せたら怒るよ」と言われました。

知らんがな。

記事を見せてからいろいろ言われていくうちに「なるほど、具体例を足してほしかったのであって抽象論を持ってきてはだめなのね」とわかりました。

とにかくやってほしい仕事を言語化できない上司で本当に困りました。

「中小企業なんてどこにいってもこんなもんだよ」とそのクソ上司は言っていましたが、私が以前勤めていた会社はそうでもありませんでした。

つまるところ会社の怠慢だし、人を育てる意識がないから50年以上やってるのに零細企業なんだと思います。

これだからワンマン経営者は!

試用期間の3か月が終わろうとする頃、契約更新についての話し合いがありました。

当初の話では試用期間3カ月が終わったら無期契約に移行するという話だったと思いますが(少なくとも私はそう思ってた)、試用期間3カ月延長ということでした。

これ悔しいのが、雇用された時点で一切の契約書を渡されていなかったので無期に移行するという話も証明できずどこにも訴えられなかったことなんですよね…。

話を戻しますね。

試用期間延長の理由を聞くと「実力不足」とのこと。

は???

仕事の指示も教育もまともにせずに誰が仕事できるんですか???

というか教育する気がないなら最初から経験者を雇うべきで、安い給料で未経験者を雇っといて実力不足ってあまりにも都合がよすぎませんか。

やたらと「今回は更新します」と強調されたのも腹立つ。

この話し合いがされたのが12月終わりくらいなんですが、その1か月後くらいに契約書を渡されました。

見ると時給が150円も下がってます。

理由は実力不足。

本来実力不足とは会社がしかるべき教育や研修を受けさせてから判断するものなのに、一方的に給料を下げられたのは本当に意味わかりませんでした。

もう抗議する気力もなくサインしましたが、この時点で退職の意思は固めました。

次の3か月が終わって契約更新になってもまた3か月更新だったらと思うとやる気がなくなりますし、そんなリスクの高い職場にいつまでも席を置いていられません。

そもそも一方的に不利な条件を押し付けてくる人のもとで働いてはいけません。

先輩の給料安すぎー!

これは事故みたいなもんですが、会社の掃除をしているときに社員全員の去年一年分の給与明細を見てしまいました。

私が漁ったわけではないですよ。

机の上に置いてあって、拭いているときにたまたま見つけてしまったんです。

いつも仕事に忙殺されている勤続3年目の先輩の給料をみて愕然としました。

これだけ!?

年齢や経験を加味して考えると安すぎます。

ここで3年頑張ってもこの給料かと思うと本当に萎えましたね。

あとこの会社は家族経営だったんですけど、社長の奥さんや社長のお父さんには破格の給料が払われていました。

社長の奥さんは一応働いてるけどぬるい仕事しかしてないし、私から見れば3年やっている先輩が2倍は働いてました。

なのにこの給料差。

社長のお父さんに至っては全く稼働してません。

たまに会社にきてお茶を飲んでいます。

やっぱり家族経営はクソだなと思いました。

もううんざり、どこまでも個人頼みですか?

もともと編集者は個人事業主のような側面があると思います。

会社にもよるかもしれませんが、自分の担当書籍がありますのでそれについては全責任を負うという形態になっていることが多いのではないかと。

なので自助努力と責任感が必要な仕事なのはわかります。

ただ!

入社3か月の人間に求めるのはおかしいし、なにより3か月後に首になるかもしれないのに全力で頑張れるわけなくないですか???

でも社長は「3か月後どうなるかわからないなら更新してもらえるようにプライベートに時間も削って努力しろ」と考えているようでした。

価値観とか時代もあると思いますけど私はついていけません。

というか今まで辞めてきた人たちが辞めてしまった理由とか、会社への不満点とか全然考えてないんだなって思いました。

「その人が無能だったから」「うちの会社とその人が合わなかったから」みたいな理由だけで片づけているように思えて、本当にやるせなかった。

もっと考えてほしい。

適切な環境と納得できる給料を払っている限り人はやめません。

人が定着しないのには理由があります。

でもそれを考えようともしないで、無責任に採用しては辞めさせてきたことに激しい怒りを感じます。

私が辞めるときの全体ミーティングで「うちも今の人数でやれることはやってる。売り上げを伸ばすには人を入れていくしかない」と言っていたので、誰も応募しないことをひそかに願っています。

今回の教訓

私なりにこんな会社はやばい率高いぞ!という判断基準をまとめました。

  1. 家族経営
  2. 内線の文化が残っている
  3. ほうきや雑巾で掃除をしている
  4. オフィスが古い
  5. 研修制度がない、もしくは脆弱

1は言わずもがなですね。

2~4からわかるのは、どれくらい昭和の価値観が残っているか?会社が儲かっているかどうか?が見えてくる部分だと思います。

内線を使っていたり前時代的な道具を使って掃除しているような会社は、昭和的な価値観が色濃く残っている確率が高いです。

いまどき内線を使っているのは、そもそも携帯を使うという考えに賛成できない昭和人間がトップにいるか、お金がなくて個人携帯の固定費を払えない貧乏会社です。

非効率で個人の努力頼み。システムで解決しようという発想がなく社内の仕組みが全く整っていない可能性が高いです。

掃除も意味が分からないです。

フロアはルンバを走らせておけばいいですよね?

そういうところからシステムや投資への価値観が見えてきます。

5については面接でしっかり確認しておきましょう。

「研修制度があります」だけでは不十分で、現場のOJT頼みということも十分考えられます。

研修にはどんな項目があるのか、何をやるのか。

その場で即答できない会社は危ないです。

経験者採用だとしても、社内ルールや仕事の進め方は会社ごとに異なります。

そうした求職者の立場に立ったものの考え方ができない会社には入らないようにしましょう。

入ったあと必ず苦労します。

また教育に力を入れていない会社は一般的に、人が定着しないのでぎりぎりの人数で業務を回している可能性が高いです。

自分が入社した後ブラックの可能性が高いということです。

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