飽きっぽい人が専門職にならず幸せに働く方法

目次

概要

マルチポテンシャライトとは、さまざまなことに興味をもち、多くのことをクリエイティブに探究する人を指します。

本書はマルチポテンシャライトの人が、幸せに働くためにはどうしたらいいかが書かれています。

目次

Part1 あなたが「なりたいすべてのもの」になる方法 ようこそ、「マルチ・ポテンシャライト」の世界へ
マルチ・ポテンシャライト―世間にしばられず、複数の天職を追求する人たち/ マルチ・ポテンシャライトのスーパーパワー/ マルチ・ポテンシャライトが幸せに生きる秘訣

Part2 マルチ・ポテンシャライトの4つの働き方十人十色
グループハグ・アプローチ―ある一つの多面的な仕事に就き、その中でいくつもの分野を行き来する/ スラッシュ・アプローチ―パートタイムの仕事やビジネスを掛け持ちし、精力的にその間を飛び回る/ アインシュタイン・アプローチ―安定した「ほどよい仕事」をしながら、情熱を注げる取り組みをほかに持つ ほか

Part3 マルチ・ポテンシャライトたちの課題 “ドラゴン”の倒し方を教えよう
自分に合う「生産性システム」のつくり方/ マルチ・ポテンシャライトが抱く「不安」に対処する

マルチポテンシャライトが苦労すること

マルチ・ポテンシャライトは、「仕事」「生産性」「自尊心」という大事な3つの分野で、苦労することが多いのだ。p36

仕事上の成功についていえば、私たちの一番の足かせは、変わり者であることではない。情報源が不足していることだ。スペシャリストには、キャリアにまつわる本が山ほど用意され、理解してくれるカウンセラーもいる。まっすぐゴールまで運んでくれる、おあつらえ向きの教育制度も整っている。p60

知的好奇心が高いマルチポテンシャライトは、一つのことを突き詰めるスペシャリストにはなりづらいのです。

一つのことを永遠にやり続けることができないが、たびたび転職をして経済的に不安定になるのも嫌ですよね。

そんな問題を解決すべく、本書では様々なアプローチが紹介されています。

マルチポテンシャライトの幸せに必要な3つのもの

「お金」「意義」「多様性」p63-64

p65-71はお金について書かれています。この部分はマルチポテンシャライトでない人にもおすすめできる箇所です。

「稼ぎは、世の中での自分の価値そのものだ」「成功のためには、働きづめでなくてはならない」と考えている人は特に読んでください。

私たちは資本主義経済に生きているので、お金はあればあるほどいいと考えます。しかし、人によって必要な額は違いますから、まずは自分に必要なお金を計算しましょうというワークがついています。

お金に囚われがちなすべての人がやったほうがいいと思います。

意義については、自分が夢中になったこととその理由を掘り起こすワーク(p75-77)がついています。

この時に気をつけたいのは、一つの理由にまとめようとしないこと。

物事を単純化しすぎると、世間で言われている常識、たとえばスペシャリストとして働くのが理想的といったことに自分を無理矢理当てはめてしまうかもしれません。

私にも似たような経験があります。「自分の理想は、働かずに生活できること」と考えていたはずなのに、いつの間にか求人サイトを見ていることがありました。

そのたびに、雇われることは自分の理想から遠ざかることを再確認し、やっとサイトを閉じていました。

幸せな働き方

マルチ・ポテンシャライトの大半が採用している4種類のワークモデルがPart2から紹介されています。

簡単な質問がついており「今の質問に二つ以上はいがついたら、このワークモデルはあなたに適しているかもしれない」と誘導されます。

しかし私はどのワークモデルもあてはなりそうな感じがしてしまったので、詳しく書いてある各章を読んでいきました。その結果私は、スラッシュ・アプローチが一番近しいと感じました。

特にこの部分には勇気をもらえます。

マルチ・ポテンシャライトの中には、どんなことでも、フルタイムでするなんて考えられない、という人もいる。それでいいのだ!p134-135

それぞれのワークモデルの詳しい事例を読んでいくと「自分はこのタイプだ!」とわかるかもしれません。

勇気が出てくる言葉

マルチ・ポテンシャライトが興味を失うのは、目標を達成して、人生に新たな情熱や冒険のためのスペースが必要になったときだ。p205-206

「根性なし」という言葉は、結構な悪口である。それは、大変になったらあきらめる弱いヤツ、というニュアンスで語られる。でも世間の印象とは裏腹に、マルチ・ポテンシャライトは仕事が大変になっても投げ出したりしない。私たちが辞めるのは、仕事が朝飯前になったときだ。大変でなくなった時点で興味をなくし、新たな分野を探求したくなるのだ。p223-224

何かに興味を失ったら、必ず「目的を果たしたからではないか?」と考えなくてはいけない。あなたは任務を完了したのだ。だから興味を失った。あなたに欠陥があるからでも、怠け者だからでも、腰を据えて取り組めないからでもなく、終了したからなのだ。p224

特に日本では一度始めたらやり遂げる初志貫徹が美徳とされているので、次々とやりたいことが変わる人は根無し草のように扱われます。とてもつらいことです。

転職回数も多いとそれだけで危険視されてしまいますしね…。

でも「飽きたときは完了したとき」というのは元気が出てきます。「そっか!私がダメ人間だからじゃないんだ!」と許されたような気がしました。

コミュニティ

最後に本書で紹介されていたマルチ・ポテンシャライトのためのコミュニティをご紹介します。

おススメしたい人

飽きっぽい人
器用貧乏な人
一つの専門を選びたくない人
継続できない…と負い目を感じている人

本書を読むと失われていた自信が少し回復し、継続できないのも、飽きっぽいのも自分の個性だからうまく付き合っていこうと前向きに考えられます。

一口にマルチ・ポテンシャライトと言っても様々なタイプがいるので、それぞれのケーススタディが参考になると思います。

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