正社員経験がないのがコンプレックス
私は正社員経験がありません。とてもコンプレックスに感じています。
もう30超えたいい大人なのに、社会保険も年金も払ったことがない。
コンプレックスすぎて街中ですれ違う子連れのお母さんを見ては「あの人は正社員として働いてない」とか考えてましたし、駅で就活生を見かけたときは目をそらしていました。
友達と話すときも税金の話からフリーターであることがバレるのが怖くて、無駄に勉強しました。
それでも怖くて、学生時代の友人とはほとんど縁を切っています。
同窓会も行かない、結婚式も行かない、というかグループLINEに招待されても入らない。
ここまで来ると病気です。
でもそれくらいフリーターであることが恥ずかしいのです。
- 社会のお荷物
- 立派な社会人になれなかった人
こんな言葉がいつも私に張り付いているようでした。
つくづく社会人って言葉が嫌になります。
きちんと働いて税金を払っている人しか社会人の範疇に入っていません。
学生も、老人も、フリーターも同じ日本社会で生きているのに、その人たちは社会人には入っていません。
日本社会が経済的に自立している人しか社会人にカウントしないと言っているようです(実際そのような精神が反映されたネーミングだと思います)。
もうつらい、本当につらい…
私だってまともになれるなら、普通の人になれるならなりたい。
普通じゃなくてもいい
「大学まで出たのにフリーターをやっている普通になれなかった人」というレッテルに、私は10年以上苦しんできました。いや、苦しんでいます。
そんなときこの本を読みました。
この本の11章に、ずっと「普通」を望み、普通以上の会社員生活を手に入れた著者が「普通もしんどい」と感じてフリーランスとなった経緯が書かれていました。
あなたの普通じゃない部分は、あなたの個性で。それを生かす方法も考えてみましょう。p246
節の終盤はこのような言葉でしめくくられていました。
筆者の体験談には首がもげるくらい同意しました。
でもだからって「そっか!普通じゃない部分は個性なんだ!」とすぐに前向きになれるほどピュアでもありません。
むしろ「一回でも普通を経験できたから私よりずっとマシ」とさえ思っていました。
私も一週間くらい普通だった
と、ここまで書いてきて急に思い出したのですが、そういえば私も1週間だけ「普通の会社員」だったことがあります。
正規雇用の法律ライターに応募したら何かの間違いで選考が通り、体験入社で1週間働きました。
電車に乗って、整備されたきれいな街並みを見ながら出勤して駅前のビルに入りエレベーターで7階に上がる。
自分のデスクに座ってパソコンを立ちあげ作業し、疲れたらオフィスに備え付けられたウォーターサーバーでコーヒーを入れて休憩。
私が思い描く会社員そのものです。
でも、つらかった。
たった1週間、しかも現職があったので時短勤務でやってもらったのに「早く1週間終われ!!」しか思っていませんでした。
作業の途中で時計を見たら「あれ、3分しか経ってない。噓でしょ!?」の繰り返しです。
とても入社はできないと思い、校正の仕事を依頼予定と言ってもらえましたが辞退しました。
「もったいなかったかな」とも思いますが、あの生活を週に5日こなすのはとても無理でした……
さっきの話に戻りますが、高収入の会社員辞めた筆者の体験談はあながち間違いではないのかなと思います。
つまり、今正社員で働けていなかったとしても自分が無理なく働けているならいいのではないかと。